2017年度(第4回)
ハワイ大学ヒロ校薬学部短期研修
プログラム報告

研修参加学生: 4年次生(3名)
研修日程:
2月20日 松山 出発
2月21日~3月1日 UHH College of Pharmacyで研修(10日間)
3月2日 ホノルルでのコミュニティーファーマシー見学
3月4日 松山 到着

主な研修内容

1) Dr.G. Karvasによる講義と現地学生との実習

ヒロ校薬学部の実際の授業に参加しました。授業はDr.G. Karvasによるヘルスケアに関する授業でした。現地学生とともにまずは、小テストを受け、薬剤師の臨床業務に必要な知識を習得する授業でした。UHH学生の授業への姿勢、態度、知識レベルの高さに強い刺激を受けたようです。
 薬局製剤の調製の実習では、現地の学生とグループを組み、英語でコミュニケーションをとりながら共同で懸濁剤の調製を行い、Dr. Jusczakから計算内容や調製品の指導を受けました。

2)UHH薬学部研究室見学

Dr. ConnellyからPharmaceutical Science Lab.で行われている世界最先端の研究やJavi教授からハワイで起こっている問題の解決を目指すような研究内容の説明を受けた後、研究室を周り、実際の研究の一端を垣間見ることができました。

3)Hilo Medical Center Inpatient Pharmacy
(入院薬局)見学と
臨床薬剤師業務への同行

ヒロ市内で最も大きな医療施設であるHilo Medical Center とHawaii Island Family Clinicで米国の医療現場を見学し、日本との処方せんの違いや薬局内業務の違いに戸惑いながらも貴重な薬剤師業務を体験しました。臨床薬剤師のDr.Shihからアメリカでの臨床薬剤師業務について説明を受け、実際の業務の内容や病棟での活動を見学しました。
 今回は、Hilo Medical Centerで実習している日本人学生が実際にどのような実習をしているかも説明してもらい、日本との違いに大きな刺激を受けたようです。

4)UHH Student Medical Servicesでの薬剤師体験と
ホノルルでのCommunity Pharmacy見学訪問

UHHではキャンパス内に学生用の医療センターがあり、治療費や薬剤費が一切かからない医療施設があります。その医療施設内の薬局にて薬剤師業務を体験しました。実際に調剤だけでなく、薬剤の払い出しの際の説明シールの記載、保管帳簿の記載など、日本との違いに戸惑いながら一連の薬剤師業務を体験することができました。

3月1日(木)には、オアフ島ホノルルに移動し、全米のチェーン薬局であるLongs Pharmacyワイキキ店の薬局見学をしました。薬局ではDr. Kathy Kaori Morrisに薬局薬剤師の業務、処方箋医薬品の管理、アメリカならではの市販薬について説明を受け、日本とアメリカの医療に対する考え方の違いを感じたようです。

5)DKICP学生との交流

今年は、様々な学年の現地学生との交流をする時間が持つことができ、新たな友人作りができたようです。

〜2017年度ハワイ大学短期研修
プログラム参加者から〜

門前 杏

今回の研修を通じて、多くのことを学んだ。薬局や病院では、薬剤師の地位の高さや、日本の医療との違いを実感することが出来た。研修中は、医療系英語を交えての説明や講義を受けるので、単語でも良いから病名や薬名を幾つか覚えておくと、話の理解や会話がしやすいと感じた。英語でのやりとりは難しかったが、積極的に取り組むことで、充実した研修になったと思う。自分は今回で二度目の海外留学となるが、専門性を活かしたプログラムに参加するのは初めてだったので、とても貴重な経験となった。また、文化や自然環境など、その国でしか味わえない楽しみもたくさん有るので、少しでも興味があるなら参加することをお勧めする。

馬場 沙織

今回ハワイ研修に参加して、一番印象に残ったことは米国の薬剤師の地位の高さです。米国の薬剤師は医師と対等の立場にあり、日本の薬剤師に比して医師と同じ立ち位置で助言でき、患者さんの安心感に寄与していると思われました。また、米国では薬剤師免許を取得後、更新が義務付けられており、向上心が高く、勤勉で真面目な人が多いとの感を持ちました。留学期間中は目にする景色、飛び交う英語全てが刺激的で、視野が拡がりました。今後留学を志向する薬学生がいましたら、是非参加することをお勧めします。今回留学で学んだ知識を糧に、実務実習では薬学の知識を深めたいと考えております。

百合田 夢

これまで受けていた授業とは全く違う授業を受けることができました。内容はもちろん、先生と学生との距離においても違いが見えました。普段の授業は先生→学生の一方通行な授業がほとんどだったのに対して、DKICPでは学生の座席にスタンドマイクが準備されており、随時発表や質問ができるようになっていました。これにより、先生と学生間の距離がより縮まって良い関係が成り立っているように思いました。また、現地の薬局や病院の中も見学させていただき、ハワイの医療を間近で見ることができました。特に専門用語を実際の処方箋などを見て学ぶことができるのは、この研修でしかできない経験だと思います。この研修で私は、自分に足りなかった自ら学ぶ姿勢を現地の学生から吸収することができました。何より、本当に行って良かったと感じました。