衛生化学研究室
Hygiene Chemistry
病原細菌の生き残り戦略の解明から、細菌感染症制御の新たな方策を探る
病原細菌の生き残り戦略の解明から、細菌感染症制御の新たな方策を探る
研究室概要
病原菌は、宿主が持つ生体防御機構(ストレス)に対抗し、病原因子や増殖因子などの‘武器’を素早く産生し、宿主環境に適応して生存・増殖することができます。このストレス応答には、細菌遺伝子の即時的、統括的発現が必須です。当研究室では、エロモナス属菌やビブリオ属菌などの食中毒細菌やアシネトバクター属菌などの日和見感染菌などにおけるストレス応答関連遺伝子群を同定すると共に、それら遺伝子の発現調節機構解明や当該タンパク質の機能解析、さらにはそれらの有用応用などの課題に取り組んでいます。
スタッフ
研究
研究テーマ
- 食中毒細菌及び日和見感染菌の鉄獲得系の分子遺伝学
- 細菌のストレス応答と病原因子発現の分子遺伝学
- 細菌転写調節因子の分子機構解明
- 機能性食品の有効性に関する予防医学的研究
主要論文
- T. Funahashi, T. Tanabe, J. Maki, K. Miyamoto, H. Tsujibo, S. Yamamoto.
Identification and characterization of Aeromonas hydrophila genes encoding the outer membrane receptor of ferrioxamine B and an AraC-type transcriptional regulator.
Biosci. Biotechnol. Biochem., 78, 1777-1787 (2014).
- T. Tanabe, H. Mitome, K. Miyamoto, K. Akira, H. Tsujibo, K. Tomoo, K. Nagaoka, T. Funahashi.
Analysis of the vibrioferrin biosynthetic pathway of Vibrio parahaemolyticus.
Biometals , https://doi.org/10.1007/s10534-023-00566-x (2023).
- K. Nagaoka, T. Ito, K Ogino, E. Eguchi, Y. Fujikura.
Human lactoferrin induces asthmatic symptoms in NC/Nga mice.
Physiological Reports, 5, e13365 (2017).
教育
主な担当科目
栄養と健康、 疾病の予防、 生活環境と健康、 臨床栄養、 毒の科学、 衛生薬学実習、 卒論研究
講義・実習概要
健康の維持・増進を目的として、疾病や健康障害の予防・回避を理解するため、保健衛生、母子衛生、生活習慣病、食品衛生、遺伝子組換え食品、健康障害因子、水・大気の環境保全などの項目について講義する。実習では食品成分、食品添加物、水質・空気環境に関する各種試験法とそれらの測定原理を実地に修得させる。