生化学の講義では、私たちの体を構成する様々な物質(生体分子)の性質やそれらの合成と分解などの反応について学びます。一方、生化学実習では、生体分子の中でもタンパク質に注目した実験を行って理解を深めるとともに、生体分子の取り扱いに必要な技能の習得を目指します。
まず、基本となるアミノ酸やタンパク質の特異的な検出や定量を行います。また、混合物の中から特定の生体分子を取り出すことも重要な技能です。さまざまな分離法がありますが、生化学実習ではゲルろ過クロマトグラフィーと電気泳動によるタンパク質の分離を行います。さらに、電気泳動と免疫反応を組み合わせたウエスタンブロッティグ法を行い、多種のタンパク質が混在する試料の中から特定のタンパク質のみを検出する手法を学びます。
タンパク質には様々な役割がありますが、中でも酵素は生体内の化学反応を促す反応触媒として働いています。こうした酵素の性質や働き方は、反応速度を調べることによって理解できることを講義で学びます。そこで、生化学実習では酵素反応の測定方法を学び、酵素の特徴を表す定数を実際に導きます。また、細胞からミトコンドリアを取り出し、細胞のエネルギー生産に関与する酵素の性質も調べます。
このような生化学実験を行うには、微量の液体を正確かつ安全に取り扱う技能が欠かせません。また、体内環境を再現するためには正確なpHや塩濃度の調整を行うことが必要になります。そこで、本実験に取り組む前には、マイクロピペットやメスピペットの使い方を修得して、必要な緩衝液を作ります。
身近な物質を扱う生化学実験は、面白く、興味がわく。
酵素量の違いや阻害剤の有無によって色の変化が思ったより大きくなったのに驚きました。パソコンを使った計算は難しかったけど、少し慣れることができました。
ゲルろ過カラムクロマトグラフィーの実験が印象に残っています。色の変化が目で見てよく分かり、スペクトルの測定により、どのような反応が起こったために色が変化したのかを理解できるので、カラムクロマトグラフィーについて理解できたことが印象に残っています。
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